ねぇ。聞いて聞いて!

Ep.12「父の親心」

嫁いで早や38年になりました。

何をしていたんだろうと振り返り、反省することばかりです。

嫁いだばかりの頃、家族が皆おぢばに帰ることになり、不安とさみしさで実家の父に泣き言を言ったことがありました。

父はわざわざ手紙をよこして下さり、「不安でさみしいのはわかるけど、お前が家に居てくれることで、皆さんが安心しておぢばに帰ることができるのだから、その思いに応えてしっかりと留守番させてもらいなさい」

「なかなか帰ることができなくても、神様がちゃんと守って下さるよ。そのうちきっと良い事があるよ」という手紙をもらい、その温かい手紙で気持ちを落ち着かせることができました。

それから数カ月後に子供を授かるという嬉しい出来事がありました。神様は見抜き見通しだと感じさせて頂き、親の温かい言葉は本当に感謝でした。

今、親となってそのような言葉が出るのか、そこまで成人できているのか、反省の日々です。親となり、そして今おばあちゃんという立場になって、少しはゆとりが持てるようになったかなと思っています。

子育てで追われた頃にはなかった心のゆとり、ゆっくりと周りを見ることができるようになった今、この元気な身体をお与えいただける間は、いろいろな方々の話に耳を傾け、安心して寄り添っていけるような女性に成人していきたいです。

それから、若いお母さんには煙たがられるかもしれませんが、孫たちの話をゆっくりと聞いてあげられる、そんな存在でありたいなと思っています。

それにはいつまでも元気でいさせて頂かないとネ。

          N.S