逸話篇

133. 先を永く

明治十六年頃、山沢為造にお聞かせ下されたお話に、

「先を短こう思うたら、急がんならん。けれども、先を永く思えば、急ぐ事要らん。」

「早いが早いにならん。遅いが遅いにならん。」

「たんのうは誠。」

と。