逸話篇

83. 長々の間

 宮森与三郎が、お屋敷の田圃で農作業の最中、教祖から急にお呼び出しがあった。急の事であったので、「何事かしら、」 と、思いながら、野良着のまま、急いで教祖の御前に参上すると、その場で、おさづけの理をお渡し下された。その上、
 「長々の間、御苦労であった。」
と、結構なねぎらいのお言葉を下された。
註 宮森与三郎がおさづけを頂いたのは、明治十四年五月のことである。