逸話篇

22. おふでさき御執筆

 教祖は、おふでさきについて、
 「ふでさきというものありましょうがな。あんた、どないに見ている。あのふでさきも、一号から十七号まで直きに出来たのやない。神様は、『書いたものは、豆腐屋の通い見てもいかんで。』 と、仰っしゃって、耳へ聞かして下されましたのや。何んでやなあ、と思いましたら、神様は、『筆、筆、筆を執れ。』 と、仰っしゃりました。七十二才の正月に、初めて筆執りました。そして、筆持つと手がひとり動きました。天から、神様がしましたのや。書くだけ書いたら手がしびれて、動かんようになりました。 『心鎮めて、これを読んでみて、分からんこと尋ねよ。』 と、仰っしゃった。自分でに分からんとこは、入れ筆しましたのや。それがふでさきである。」
と、仰せられた。
 これは、後年、梅谷四郎兵衞にお聞かせ下されたお言葉である。