逸話篇

163. 兄弟の中の兄弟

 教祖は、ある時、
 「この屋敷に住まっている者は、兄弟の中の兄弟やで。兄弟ならば、誰かが今日どこそこへ行く。そこに居合わせた者、互いに見合わせて、着ている着物、誰のが一番によい。一番によいならば、さあ、これを着ておいでや。又、たとい一銭二銭でも、持ち合わせている者が、互いに出し合って、これを小遣いに持って、さあ行っておいでや。と言うて、出してやってこそ、兄弟やで。」
と、お諭し下された。