真明組周旋方の立花善吉は、明治十三年四、五月頃(陰暦三月)自分のソコヒを、つづいて父の疝気をお救け頂いて入信。以来数年間、熱心に東奔西走しておたすけに精を出していたが、不思議なことに、おたすけにさえ出ていれば、自分の身体も至って健康であるが、出ないでいると、何となく気分がすぐれない。ある時、このことを教祖に申し上げて、「何故でございましょうか。」と、伺うと、教祖は、
「あんたは、これからおたすけを一条に勤めるのやで。世界の事は何も心にかけず、世界の事は何知らいでもよい。道は、辛抱と苦労やで。」
と、お聞かせ下された。善吉は、このお言葉を自分の生命として寸時も忘れず、一層たすけ一条に奔走させて頂いたのである。